午後択一の第7問ですが,各予備校は当初正解を「2」としていました。
しかし,解答を変更した予備校があります。
TAC/Wセミナーさん
「1又は2」
辰已法律研究所さん
「1」
※LECさんは変更していません(2014年7月11日14時10分現在)。伊藤塾さんは,まだ解答を発表されていないのでしょうか(ホームページから見つけることができませんでした)。

その理由ですが,第7問・ウの肢です。
(第7問)
ウ 債務者は,第三者異議の訴えを提起することができない。

当初は「債務者は,第三者異議の訴えは提起できない」と考えていたが,「できる」という根拠が見つかったということです。
山本先生および姫野先生もブログで指摘されています。

 

択一解答の変更(山本浩司の雑談室2)
平成26年度司法書士試験の分析(8)-午後の部第7問ウ【追記あり】(姫野司法書士試験研究所)
たしかに,民事執行法の学者本には,以下のように記載されています。

 

 

債務者が、第三者異議訴訟の原告となる場合もある。例えば、不動産や動産の引渡しの強制執行で、債務名義に表示された責任財産以外の財産に対して執行が行われた場合には、債務者がこの訴訟を提起することができる。「債務者の占有する銀行印」が引渡しの対象であったが、対象外の印鑑まで執行官が取り上げてしまったような場合である(東京高裁昭和27.6.1 2下民3巻6号8 0 3頁) 。また、限定承認した相続人を債務者とする執行で、債務者の固有財産についてまで執行がなされた場合も、債務者は固有財産についての執行を排除できる。これらの場合、語感としては違和感があるが、債務者が「第三者」異議訴訟を起こすことになる。」
『実践・民事執行法・民事保全法』(平野哲郎)P112

 

かなり細かい知識です。
私も,上記の書籍の該当箇所に下線は引いていましたが,問題を解いているときは失念して正解を「2」としてしまいました。
さて,受験生の方にとっての一番の問題は,どのように採点されるかでしょう。
山本先生は「ぼくは、「1または2」の双方を正解とするというのが、この問いについての正しい対処だと思いました」と記載されています。
※理由は,上記リンク先の山本先生のブログを参照して下さい。

 

私の考えを申し上げると,試験委員が「債務者が第三者異議訴訟の原告となる場合もある」ということを知って出題したのか知らずに出題したのかはわかりませんが,「1」を正解とするのではないかと思われます。
なぜなら,個数問題ですから,仮に「債務者が第三者異議訴訟の原告となる場合もある」ということを知らずに出題していたとしても,「正解が1だったんだよ」ということで逃げることができるからです。
もちろん,試験委員が「債務者が第三者異議訴訟の原告となる場合もある」ということを知って出題したために「1」が正解であったということも十分にあり得ます。
まあ,8月11日(月)の択一の正解発表を待つしかないでしょうか。
それとも,山本先生がおっしゃるような採点がされるのであれば,8月11日(月)までに法務省から何かしらの発表があるでしょうか。

 

 

 

松本 雅典