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「理解」「記憶」に有効な方法とは?

勉強法

どの科目も,「理解」して「記憶」するのが基本的な学習法になります。

できる限り有効な方法で,理解と記憶をしたいですよね。

様々な方法がありますが,この記事では,かなり有効だと考えられる方法(視点)を記載します。

 

 

目次

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理解に有効な方法

以下の2つの方法が理解に有効です。

 

(1)整理

「理解」とは,抽象的な概念であり,どこまでできれば理解しているかは難しいです。

しかし,「整理」できていれば,一定程度は理解できているといえ,それで点数が取れる試験が多いのが事実です。

たとえば,「刀狩」「太閤検地」「禁教令」と見て,秀吉の時代なのか家康(秀忠)の時代なのかをポンポンと分類できれば,一定程度は理解しているといえます(「それだけでは不十分だ!」と言う方もいるでしょうが)。

これだけで解ける問題もありますよね。

 

勉強とは,頭の中を「整理」していくことでもあります。

よって,私たちテキストの執筆者は,見出し・小見出しの付け方に相当こだわっています。

私の『リアリスティック』テキストに限らず,予備校テキストのほとんどは見出し・小見出しがまったくないページがほとんどありません。

見出し・小見出しは,知識を入れるボックスになるので,すごく大事なんです。

見出し・小見出しをツールとして,みなさんの頭の中で整理をしてもらうことを想定しています。

 

ただ,単にテキストを読むだけではダメです。

自分で「整理」をしようとしながら読んでください。

具体的には,以下のようにしてください。

 

■整理の仕方①「テキストから少し目線を外して,『これは成年被後見人と未成年者の規定で,こっちは被保佐人と被補助人の規定で……』などと整理できているかを確認する」

 

■整理の仕方②「ゴチャゴチャになってしまった箇所は,少し大きめの付箋やメモ用紙などに簡単な分類の表を書いてみる」

※がっつりノートを作成することは,しないでください。あくまで,整理のための簡単なメモです。

 

(2)再言語化

理解に有効な方法の2つ目は,「再言語化」です。

ちょっと難しい言葉ですが,要は「自分の言葉で言ってみる」ということです。

たとえば,「募集株式の発行等ってね,主に第三者割当てと株主割当ての方法があってね,株主割当てってのは……」などと言ってみることです。

 

よく「他人に説明する勉強法」が優れているといわれます。

これは本当にそうです。

誰かに教えることは,教えるほうが理解が深まることが多々あります。

しかし,説明をずっと聞いてくれる人はなかなかいないですよね。

一緒に勉強できる友人がいる方は別として,家族に「募集株式の発行等に興味ある?」と聞いたら,「あるわけないでしょ!」とこれまでの関係に亀裂が入る確率が30%くらいあります。

 

そこで,自分でブツブツ言いながらで構わないので,「これってこういうことなんだよ」と説明しながらテキストを読んでください。

実際に声を出さなくても構いません(用語は声を出せたほうが理想的ではありますが)。

 

 

記憶に有効な方法

記憶に有効な方法は,「想起」です。

 

まず,基本的に勉強したことは,すぐには長期記憶にはなりません。

脳は,必要のない情報は,長期記憶としてあまり残さないようになっているそうです。

必要のない情報をすべて残していられないのです。

そこで,必要だと認識させないといけません。

 

何回も繰り返すと記憶に残るのは,「そんなに何回も入ってくるのなら必要なのかも」と脳が認識するからです。

どの講師も,「何回も繰り返してください」と言うのは,この仕組みを知っているからです。

 

ただ,繰り返すのは当たり前の方法ですので,意識していただきたいのは「想起」です。

要は,「思い出そうとする」ということです。

「そんなに頑張って思い出そうとするということは,必要なのかも」と脳が認識し,長期記憶になるんです。

よって,学習の中に必ず「思い出そうとすること」を入れてください。

たとえば,以下のようにしてください。

 

■思い出そうとする①「問題を解くときに,テキストを思い出そうとする」

これは当たり前すぎるかもしれませんが,意外と単に肢の正誤のみを考えている方が多いです。

 

■思い出そうとする②「テキストを読むときに,単に読むのではなく,見出し・小見出しで止めて講義で下線を引いた箇所をアウトプットしたり,テキストのうち『~の場合どうなるでしょうか。』といった箇所で止めて講義で下線を引いた箇所をアウトプットしたりする」

こういったことをできるように,私たちテキスト執筆者は,基本的に見出し・小見出しに答えがこないようにしたり(ex. 小見出しを「~の可否」とする),「~の場合どうなるでしょうか。」として答えに当たる箇所の手前で改行したりしています。

 

■思い出そうとする③「テキストや過去問集を開けない,通勤の電車や歩いているときに,その前に学習したことを思い出そうとしてみる」

これは,何の教材も見ずに思い出しますので,究極のアウトプットです。

また,兼業受験生の方には,特に行っていただきたいことです。

私のクラスの合格者の方でも多いのですが,勉強時間が限られているにもかかわらず結果を出す方は,通勤の電車の時間や歩いている時間も勉強に充てています。

 

 

◆まとめ◆

1.理解に有効な方法

(1)整理

(2)再言語化

2.記憶に有効な方法

 想起

 

 

 

松本 雅典

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