ノートにまとめることはよい勉強法です

市販テキスト『リアリスティック』シリーズ - 市販テキスト『リアリスティック民法』

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ノートにまとめる勉強法

司法書士試験を始めとする法律系資格試験の勉強法として,「ノートにまとめる勉強法」は推奨されていません。
私も,他の講師と同じく,勧めていません。
しかし,ノートにまとめる勉強法は,記憶の原理からすると優れている方法です。
なぜなら,記憶とは「頭の中で知識を整理すること」だからです。
日々の生活で入ってくる情報(ex. ネットのニュース記事)は, 知識として整理しようとしないため,そのほとんどは後で使えませんし,クイズ番組などで過去のニュースを問題の題材とされてもほとんど答えられません。
問題に答えられるようにする(資格試験に合格する)ためには,知識の整理ができていないといけないわけです。
特に同じ用語(ex. 「第三者に対抗できるか」「善意無過失」)ばかり出てくる法律学習においては,この「知識の整理」が試験対策の中心となります。
このハナシは,以下の講演会でもしました。

・『司法書士試験 リアリスティック民法』出版記念講演会
※レジュメはこちら(PDF)からご覧いただけます。
※該当箇所を頭出ししていますが,以下の動画を再生したことがある方は,その再生記録がお持ちの端末に記録されており,頭出しされないことがあります。その場合は,お手数ですが,「24:45」の箇所に移動してください。
 

知識の整理をするノートにまとめる勉強法は,記憶の原理にかなっているのです。
実際に,学生時代に試験対策としてノートにまとめる勉強法を採った方も,多いのではないでしょうか。
私もしていました。
「東大生のノートは,情報が非常に効率よく整理されている」という有名なハナシも, 知識の整理ができていれば,理解・記憶ができているという証左です。

ではなぜ「ノートにまとめる勉強法」が推奨されないのか?

ですが,私もノートにまとめる勉強法をお勧めしていません。
その理由は,「時間がかかりすぎること」にあります。
試験範囲が「民法の総則と物権だけ」とかであれば,「ノートにまとめる勉強法を採りましょう」と申し上げるかもしれません。
しかし,司法書士試験はテキストだけでも,3,000~4,000ページあります。
時間的に無理なんですね。
 
そこで作ったノートが,実は『司法書士試験 リアリスティック民法』です。
この本のオビの文言の原案は,以下のものでした。
「これが『合格に必要な民法の力とは?』という試験委員からの宿題に対する松本の答えです」
言い換えると,「合格するために民法の知識を整理するとどうなる?」という宿題に対して,提出したノートが『司法書士試験 リアリスティック民法』なのです。
そのため,小見出しの付け方,情報の掲載位置に1番気を配りました。
テキストの利便性という記事に記載しましたが,1ページにつき最低でも2つ小見出しがない(※)テキストは,情報が整理されているとはいえません。
※すべてのページにある必要はありません。大体のページに2つ以上小見出しがあればOKです。
小見出しは,知識を入れるボックス(記憶の原理から必要となるもの)だからです。
適切な小見出しで知識の整理をせず,延々と文章が続く形式は,記憶の原理に反しています。
著者は自分が書いていますから,「この文章がわかりやすい」と思ってしまいますが,読者の方は著者の助けのない中で知識を整理していかないといけないのです。
延々と文章が続く形式では,知識の整理を読者の方に丸投げしてしまっていることになります。
ただし,講義を前提としませんし,私の助けのない中で理解していただく必要がありますので,予備校の中上級講座のテキストでよくある「箇条書きや表で知識をドンドンまとめていく」という形式も採れません。
「理解していただくための文章形式でありながら,知識の整理がされている」,これを実現したつもりです。
どれだけ実現されているかは,読者の方の評価によりますが。
読者の方が,頭の中で知識の整理をすることを実現してもらうため,著者が好き勝手に文章を書くのではなく,たとえば,以下の点を心がけました。
・基本的に「結論」→「理由」の順で記載 
※「共通する視点」「Realistic rule」「判断基準」など複数の知識を思い出すための思い出し方がある箇所は,「思い出し方」→「結論」の順番としています。
・具体例の統一

任意代理の具体例は,「日本のプロ野球選手が,メジャーリーグのチームと交渉をするにあたって代理人を使うこと」で統一するなど,1つのテーマの具体例は,できる限り統一しています。

・表現の統一

お読みいただくと実感していただけることなので,ここで表現することが難しいのですが,「です」と「のです」の使い分けなど,「この表現から著者がこういうことを言いたいんだ」ということを実感していただけるような表現の統一をはかっています。
このようなことが功を奏したのか(はわかりませんが),法律の学習経験のある方からは,「ⅠとⅡは,1冊1日で読めました」とおっしゃっていただくことが多くて驚きました。
情報量は,受験界で真ん中あたりに合わせているので,分量は決して少なくないのですが,スラスラお読みいただけたのでしょうか。

   
 
 【抜粋】

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※本コースの詳細はこちらをご覧ください。
 

 

 
松本 雅典

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