講義スタイル
※動画を少し進めていただくと,テキストが画面に出てきます。
一定のレベル以上の方(基本知識がある方)のみを対象としている中上級講座は別のスタイルでも構わないと思いますが,基本知識のない方も受ける基礎講座では,この講義スタイルでないと「私が受講生だったら」ついていけません。
理由は,以下の2点です。
1.受講生の方によって講義を受けた成果に差が付くことを防ぐ必要がある
2.「授業劣等生」だった私は,画面にテキストが映っていないと,どこが説明されているのかわからなくなる
1.受講生の方によって講義を受けた成果に差が付くことを防ぐ必要がある
「講義が終わった後の東大生のノートは,ムダがなくポイントが効率良くまとめられている」という有名な話があります。
講義が終わった段階で,講義を受けるのが上手い「授業優等生」と,そうでない方の差が大きくなるのです。
これを防ぐため,テキストを画面に映して,テキストにどう書き込むかをわかるようにしています。
もちろん,講義の理解度の差は必ず出てしまいます。
しかし,「講義が終わった時点でのテキスト」だけでも,同じにしたいんです。
これは,講義スタイルによって実現できることですから。
テキストを画面に映して一緒に書き込まなくても,「『対抗力』の3文字に下線を引いてください」などと言うから問題がない,という主張があるでしょう。
多くの方は,これで大丈夫かもしれません。
しかし,後述するとおり,授業劣等生だった私は,その「対抗力」の3文字がテキストのどこにあるのか探すのに時間がかかり,見つけられないうちに次の説明がされているという経験が,学生時代に何度もありました(学生時代に「対抗力」という用語はなかったと思いますが)。
「集中して聴こう!」と思って受け始めても,少し経つと,説明されたことを自分なりに考え直したり,別のことを少しだけ考えたりしてしまうんです。
そうすると,ますますどこが説明されているのかわからなくなります。
これは,少数派なんでしょうが。
2.「授業劣等生」だった私は,画面にテキストが映っていないと,どこが説明されているのかわからなくなる
「内容がわかるか」の前に,「どこが説明されているのかわからない」という状況になることが多かったです。
高校に入った時から特に多くなりましたが,どこが説明されているのかわからないので,授業中,周りの人たちと同じタイミングでページをめくれないんです。
周りの人たちがページをめくると,「あっ,ページが変わったんだ!」とわかるという状況でした。
周りの人たちは同じタイミングでページをめくっていたので,あまりこういう経験がある人はいないのだと思います。
学生時代,それなりの点数を取れた時期もあったのですが,授業で身につけたというよりは,自宅で身につけたものがほとんどです。
テストの点にかかわらず,私は授業劣等生だったんです。
教師に相談したこともあります。
教師は「きちんと予習してこないからだよ…」と言いました。
たしかに,それもありますね。
かなり時間をかけて予習した授業は,どこが説明されているのかわからなくなることが少なかったです。
司法書士試験を受けるに当たって予備校の講座を受講しなかったのも,これも1つの理由です。
体験講義を観ましたが,すぐにどこが説明されているのかわからなくなったので。
しかも,どの講師も「予習は要りません」と言っていました。
「あっ,私みたいなのは,ついていけないんだな。予習をしないとどこが説明されているのかわからなくなるような人間は,最初から切り捨てられているんだな」と思いました。
ですが,これは基礎講座の講師が意図的に切り捨てているわけではないと思います。
講師は授業優等生だった方が多いので,私のような授業劣等生だった人間のことをそもそも想像していないのだと思います。
「『対抗力』の3文字に下線を引いてください」と言われて,「『対抗力』ってどこにあるの???」となる私みたいなのはかなりの少数派でしょうから。
ただ,私は,同じような経験がある人も少数派ながらいると思いますので,テキストを画面に映して「どこが説明されているのかわからない」という状況だけは避けています。
「そこまでしてもらわなくても,ついていける」という方にとっても,テキストが画面に映されていることは,プラスにはなっても,マイナスになることはないと思います。
それに,3時間も講師の顔を観ていたくないですよね? (笑)
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