午前択一・午後択一全347肢と『Realistic Text』および過去問との照らし合わせが終わりました。
今年度は,昨年度の半分の時間で終わりました。
理由は,PCスキルが上がったことです(昨年度までがスキルがなかったんですが…)。
民事訴訟法
普通のテキストに載っていないのは,第1問・オ,第4問・エくらいだと思います。
民事保全法
民事保全法は,難しかった平成22年度が異常で,普通は得点できると考えていただいて結構です。
民事執行法
このように短い問題は,10~20秒で片付けてください。
ただ,債務名義の中では 少し細かい「訴訟費用の負担の額を定める裁判所書記官の処分」(肢1),「確定した執行判決のある外国裁判所の判決」(肢3)は,含まれています。
正解肢ではありませんし,普通のテキストには載っていますが。
司法書士法
平成25年度以降の講座で,テキストに平成11年度までの論点が載っていないものはほとんどないと思いますが,載っていないテキストをお持ちの方でも,最低限,平成11年度までの過去問だけは解いてください。
供託法
マイナー科目11問を「11分(1問1分)で全問正解できたか」が,午後の1つ目のポイントです。
不動産登記法の択一が少し難しく,記述も時間がかかるので,このレベルなら1問1分で解く必要があります。
そして,合格者の方は,マイナー科目で失点していない方が多いと思います。
私は9分くらいで終わり,「このままなら,50分くらいで記述に入れるかな」と安心していたら,不動産登記法に時間がかかり,結局択一に60分かかってしまいました(基本的に全肢検討しています)。
不動産登記法
私のテキストだと,
(15/7/10訂正)第21問は,テキストで正解可能でした。
ただし,第26問のアは載っているテキストもあると思いますので(この肢がわかれば正解が出せます),私の落ち度かもしれません。
受講していただいた方,申し訳ありません。
―不動産登記法については,どの講師も厳しい話をしていないと思いますので,私が,ここから少し厳しいことを申し上げます。私自身も不動産登記法を解くのに時間を使い大変だったんですが,あえて申し上げます―
ただ,上記の
【第15問】(登記原因)
一般的にア・ウの正誤が判断できず,正解を絞れなかった方が多いと思います。
ウは,賃借権の転貸の登記の原因がポイントです。
私の講座のテキストには,載っています。
エは,どのテキストでも載っていますから(もちろん私のテキストにも),答えは出ます。
【第24問】(仮登記)
イは,過去問(14-12-ウ,4-18-3) です。
エは,過去問(4-15) です。
※もちろん,テキストにも載っています。
この2肢が正しいとわかれば,4しか残りません。
このように2肢しかわからない問題でも,それで正解できる問題は正解する必要があります。
平成25年度は,この種の問題がもっと多かったです。
【第27問】(信託)
イは,過去問(12-25-2) です。
エは,過去問(23-21-ア,22-22-カ,14-25-ウ,7-17-3) です。
ちなみに,ウも過去問(12-25-4)であり,オも過去問(23-21-エ)です。
単純に知識で考えれば,私の『Realistic Text』(不動産登記法は合計648ページです)で
不動産登記法が11問以下しか獲れないテキストをお使いなら,それは「絞り込みすぎた失敗」です。
「難しかったから,仕方ないですよ」とねぎらう講師も素晴らしいと思うのですが,私はそういうキャラではありませんので,「得点できなかった原因を考えてください」と申し上げます。
なぜなら,難しかったといっても,午後の基準点は24~25問くらいでしょうから,合格者の方はそれ以上獲ってくるのです。
マイナー科目はともかく,商業登記法を数問は間違えるでしょうから,不動産登記法で失点が許されるのは5問程度でしょう。
初めから,11問以下しか獲れないテキストなら,11問すべてを正解するのも困難ですから,初めからかなり無理な道具で戦いを挑んだことになります。
本試験が終わって2日しか経っていない時期に厳しいことを言ったら嫌われることくらいは,わかっています。
しかし,私は合格発表当日に毎年,「試験は結果がすべてです」と申し上げるくらいですから,受験生の方に好かれようなんて思っていません。
「あいつはズカズカ言って腹立つけど,あいつの言うとおりやったら受かった」と言われるのが,理想です。
ただ,色々なタイプの講師がいますので,私の姿勢が絶対に正しいなんてことはなく,それは受験生の方との相性だと思います。
「厳しいことを言われないほうが受かる」という方もいるでしょうから。
話がだいぶそれましたので,戻します。
商業登記法
商業登記法に時間が残っていれば。
商業登記法に時間を残せていたかで,正解できたかが決まると思います。
第33問は無理でしょう。
合っていたかよりも,この「即すてる!」という判断ができたかが重要です。
知らない人は,考えてもわかるわけがありませんから。
第34問は,思ったほど登記した事項が少なかったのですが,「長くかかりそう」と判断して捨てた方も多いかもしれません。
時間が残っていれば,普通に答えは出せたと思います。
他は,問題なく獲って欲しいです。
ただ,これも結局,「商業登記法にどれだけ時間を残せたか」になります。
試験前の記事にも書きましたが,これが商業登記法の出来の分かれ目です。
改正法の出題は,即日検討会で申し上げましたとおり,第29問・ア・イのみで変わりありません。
近年は, 商業登記法よりも不動産登記法の難易度が高いので,「午後択一はマイナー科目の後は商業登記法を解き,最後に不動産登記法を解く」というほうがよいかもしれません。