令和2年度の不動産登記(記述)の第3欄(1)の解答が,予備校によって割れているようです。
第3欄(1)は,根抵当権の設定の登記ですが,極度額・債権の範囲・債務者を解答として記載すべきとしている予備校があるそうです。
それに対して,辰已の解答(私も作成しました)は,以下のとおりです。
極度額・債権の範囲・債務者を解答として記載していません。
もちろん,実際の申請書には記載します。
しかし,今回の問題の問(P41)は,以下のようになっています。
※私が解いたときの書き込みもあって,すみません。
第2欄についての問2には,「登記記録の「権利者その他の事項」欄に記録される事項及び当該記録される事項に含まれない申請人(以下「申請事項等」という。問4及び問5において同じ。)」とあります。
極度額・債権の範囲・債務者は,登記記録の「権利者その他の事項」欄に記録される事項です。
これは,「問4及び問5において同じ」ですが,第3欄についての問3にはかかっていません。
第3欄についての問3は,「申請人の氏名又は名称等」です。
第3欄では,「権利者その他の事項」欄に記録される事項,つまり,極度額・債権の範囲・債務者は解答として問われていないんです。
答案用紙も,第3欄のみ「上記以外の申請事項等」とはなっていませんでした。
なお,第3欄に「登記識別情報を提供することができない理由」は,記載するべきです。
これは,P42の注意事項1(3)で解答が求められています。
こちらは,「第3欄の申請人欄」ともあります。
以上が私の見解です。
松本 雅典