まず,メンタル対策が不要な方がいます。
本試験まで間に合うかどうかが本当にギリギリで,忙しすぎて,いつの間にか本試験がきてしまった方です。
一発合格者の一部の方が,これに当たります。
しかし,そのような方は少数なので,普通はメンタル対策を考える必要があります。
メンタルが最も問題となるのは直前期(4月~6月)なので,私も含め,直前期にメンタル対策のハナシをすることが多いです。
ですが,直前期にできるハナシは限られます。
メンタルとは,「どう思考するかのクセ」ともいえます。
クセなので,意識的にその思考をする訓練を何度もしておく必要があり,直前期だと間に合わない場合が多いです。
そこで,制限なくハナシができるこの時期に,1つ大事なメンタル対策のハナシを記事にしておきます。
■対策:自分ではどうしようもない事に心を反応させない訓練をする
普通は,何か(ex. 模試の点数が悪かった,仕事でミスをした,パートナーと別れた)があって,落ち込んだり勉強が手につかなくなったりしますよね。
その「何か」を,以下の2つに分けてください。
1.自分でどうにかできる事
2.自分ではどうしようもない事
けっこう2.が多いはずなんです。
マジメな方が多いので,多くの事項を1.に分類してしまうかもしれませんが,もう少し2.を広げてください。
たとえば,模試の点数が悪かったことは普通は1.に分類すると思います。
しかし,初受験の方が4月初旬に模試を受けて良い点数を出すことは困難です。
その場合は2.なんです。
仕事でミスをした,パートナーと別れたといったことも,「自分にまったく原因がない」ということはあり得ないので,1.に分類してしまうと思います。
ただ,「自分“だけ”ではどうしようもない事」ではないでしょうか。
これらも,2.にしてください。
これで,けっこう2.が増えたはずです。
次は,この2.に対して心を反応させないよう意識していきます。
簡単ではありません。
すぐにはできません。
普通は反応することですから。
ただ,自分ではどうしようもない事ですから,少しずつ心の反応を小さくする練習をしていってください。
反応をゼロにすることは無理ですので(そこまでいけば悟りの境地),小さくなれば十分です。
私の場合は,ものにもよりますが,大体「何かが起きて1時間くらいは心が反応してしまうが,その後はほとんど反応せず,たまに思い出す程度」になりました。
この記事のハナシは,以下の本に詳しく書かれています。
今年は,法律書以外に1週間に1冊程度は一般書を読むようにしていますが,その中でもかなり良かった本です。
直前期だと,間に合わないので紹介できませんでしたが。
*一応,仏教の本ですが,宗教的な色は薄いです(私は無宗教です)。
ちなみに,全部読まなくても,1/3程度読めばこの本が言いたいことは大体わかります(全部読んだうえでの感想です)。
本って,「いいとこ取り」でも得られるものがあるんですよね。
私なんて,以下のように自分の本の受験テクニックの部分をTwitterに載せちゃっていますしね。
普段の生活でも,新聞やネットニュースを読む際,「『映像』として見出しや文章を見て,興味のある記事かを素早く判断する」という訓練をしてください。
なお,「存続期間の満了」は,以下のハナシです。
(『リアリスティック不動産登記法Ⅱ』P180より一部抜粋) pic.twitter.com/opRyQpJN2P
— 松本 雅典(司法書士試験講師) (@matumoto_masa) 2017年9月1日
以下の記事に書いたとおり,以下の記事の要領を守っていただければ,『リアリスティック民法』『リアリスティック不動産登記法』の「いいとこだけ」をブログやTwitterに載せていただいても結構です。
上記の記事について,何人にも「売れなくなったら,どうするんですか?」と聞かれましたが,いいテキストなら買われます。
そんなことより,「こんな視点があるんだ!」「こんな理由付けがあったんだ!」という驚き,知的好奇心の充足が広がっていくことのほうが「面白い」んです。
松本 雅典