ほとんどの方が,すでに模試を1回は受けたと思います。

そこで,これまで個別相談(面談,電話,メール,講座専用ブログなど)で申し上げてきた模試の反省方法(本試験への活かし方)のいくつかを書いておきます。

 

*この記事では,精神面でのハナシではなく,技術的なハナシに絞って書きます。

 

 

未出の知識を拾う必要があるか?

→不要です。

 

模試で出題される未出の知識がなければ合格できない講座やテキストは,欠陥商品です。

そもそも講座やテキストを作る時点で模試で出題する知識は決まっていないわけですから(予備校によっては論点は決まっています),模試で未出の知識を拾う前提で講座やテキストを作ることはありません。

 

ただ,「まったく拾わないのは……」と思うのが一般的な感情なので,拾うなら,「譲渡担保」など今年度の出題が予想されており,未出の知識が役に立つ確率が高い分野だけに絞って拾ってください。

 

 

午後択一が70分以内(理想は60分以内)に解けない

→以下のことができているかをご確認ください。

 

機械的に解けているか(ex. 1問2分のペースがきたらマークする)

気持ちに従って解くと,終わらない試験です。

 

独創性が求められない試験では,気持ちを押し殺し,機械のように解くのがベストです。

知識が同じだとしたら,生身の人間とAIが司法書士試験を受けた場合,AIの点数のほうが高くなるはずです。

 

1問に1回は時計を見ているか

私は,1問で2回時計を見ますが(イ or ウまで読んで1回,マークしている最中に目線をズラして1回),最低でも1問に1回は見てください。

 

1肢読んで止まって考えていないか

1肢について,読み終わった後に考えていい時間のMAXは「5秒」です。

正誤の判断ができなかったらそれで構わないので,オまで読んでいってください。

 

アで止まって20秒考えて正誤を判断しても,エ・オが正解の組合せで,エ・オの判断が容易であるといった問題かもしれません。

 

組合せ問題は,大体半分程度の肢は,まったく要りません。

 

よって,以下のように解いてください。

 

1.オまでパッパッと読む

  ↓

2.(答えが絞れていなければ)自信を持って正誤を判断できた肢を軸にする

  ↓

3.組合せの候補を使って,少し時間を使って考える肢を決める

  ↓

4.その肢の正誤を考える(ここで始めて時間を使います

 

もちろん,1.の段階で答えが出るのがベストです。

4.までいく問題が多くなると,午後択一が70分で終わらなくなります。

4.までいく問題が多いと感じている方は,「全肢読まない解き方」にしてください。

 

全肢読まない場合は,「判断できる肢から読めるか」が大きいです。

「問題文の漢字をパッと見て得意な用語を探す練習」を,あと1か月ちょっとの問題演習で行ってください。

この試験では,ほとんどの問題の論点は漢字だけを見ればわかります。

 

 

記述が時間内に解ききれない

→以下のことができているかをご確認ください。

 

注意事項までを7分で終えられているか

不動産登記(記述)も商業登記(記述)も,別紙と事実関係・聴取記録を除いた「依頼・問・注意事項(補足事項)・登記記録」(私の解き方では「別紙の概要の把握」も含みます)を機械的に7分以内(どんなに長くても10分以内)に処理できるかが,第1のポイントになります。

 

まだ7分以内でできていない方は,あと1か月ちょっとで体に染み込ませてください。

1か月ちょっとでも,習慣化できます。

少し記述の問題演習を多めにしていただいても結構です。

 

7分以内でできている方は,記述の問題演習を増やさないでください。

 

決まった時間がきたら答案用紙に書き始められているか

自信を持って「この申請件数・申請順序だ!」「これが登記できる事項・登記することができない事項だ!」と判断できている合格者の方は,ほとんどいません。

私も毎年,本試験当日は「枠ズレしていないかな……」「なんか落としていないかな……」と不安をかかえ,問題を解いた合格者の方に「この申請件数・申請順序になりましたよね……?」と聞いています。

 

また,平成25年度,平成26年度,平成28年度のように枠ズレをしても合格する年度もあります。

平成25年度の商業登記(記述)なんて,「登記することができない事項がわからない。とりあえず全部登記できる事項にしちゃおう。」とし,商業登記(記述)で25点以上獲った方が何人もいました(30点獲れている方もいました)。

 

それに対して,「商業登記(記述)の裏面が白紙で合格した」という方はほとんどいません(平成23年度の商業登記〔記述〕を除きます)。

 

納得して自信を持って答案用紙の記載に入れる人は,ほとんどいません。

よって,答案用紙に書き始めないといけない時間がきたら,機械的に書き始めてください。

 

 

 

本試験の解き方を一言でまとめると,「いかに機械のように解けるか」です。

 

人間には,「根拠を持って答えを出したい」という欲求があります。

刑事ドラマを最後まで見たり,クイズ番組の答えが出る前にCMが入っても観てしまったりするのは,この欲求を利用されているんです。

 

それを途中で諦められるかが,本試験では問われます。

試験では「小さな諦め」が重要なんです。

 

「諦め」,これです。

 

 

*模試の反省方法の「精神面編」は,以下の記事をご覧ください。

 

模試の反省方法(精神面編)
模試の反省方法(技術編)に続き,精神面編です。そんなにすごい精神力が要求されるわけではない普通の講師は,以下のようなアドバイスをします。・「模試の結果を気にするな」感情や印象は外的要因で起きるので,「こう感じろ」と言われて,すぐに「そう感じる」のは無理です。たとえば,「松本の顔を見てイケメンだと思え!」と言われても,不

 

 

 

松本 雅典