司法試験の受験生の方の間ではかなり問題とされているそうですが,司法書士試験ではあまり注目されていないことがあります。
それは,
その講師がその講座のために使える時間
です。
決して安くはない金額を支払うみなさんにとっては,片手間で講座を持っている講師は絶対に避けたいですよね。
ですから,どの基礎講座にするかご検討中の方は,パンフレットの「徹底的に過去問を分析している」「身近な例を用いて極めてわかりやすい講義を展開する」といった極めてわかりにくい宣伝文句を信じることなく,「その講師がその講座のために使える時間」も考えてください。
シミュレーションしてみましょうか。

1週間の可処分時間

【前提条件】
・普通は4時間程度は睡眠をとるでしょうから睡眠時間は4時間とします(もっと短い講師もいるでしょうが)。

・週3コマ(1コマ3時間)持っている基礎講座の講師とします。

168時間(24時間✕7日)-睡眠時間28時間(4時間✕7日)-講義時間12時間(4時間〔※〕✕3コマ)=128時間

※1コマ3時間ですが,休憩時間や講義後のご質問・ご相談の時間を考え,4時間としました。電車で移動中に仕事をすることは常識なので,移動時間は考慮に入れていません。

1週間の可処分時間は,「128時間」です。
この可処分時間で,講義の準備をすることになります。
まともな講義(お金を取っていい講義)をするために,講師が最低限かける必要がある時間は以下のとおりです。

最低限かける必要がある時間

・予習時間:30時間(10時間✕3コマ)
「ここで何を話す」という講義のシミュレーションが,必ず必要です。
3時間の講義であれば,3時間は必ず必要となりますが,それだけでは足りません。
シミュレーションは,「やっぱ,ここはこう説明しよう」といった修正が入りますので,3時間の倍の6時間はかかります。
プラス学者本などで調べる時間を4時間としました。
・教材編集時間:20時間
私が4月に,1週間にかけた平均の時間ですが,もっと時間をかける講師もいるでしょう。
・通信の方のご質問・ご相談の返信にかける時間:10時間
これは頂くご質問・ご相談の量によります。
時期によっては,20時間くらいになることもあります。
1日10件くらいご質問・ご相談を頂く時期もありますし。
合計:60時間 

可処分時間128時間から60時間を引くと,68時間です。
この68時間で,予習・教材編集とは別の学者本などでの学習,市販本の執筆,ブログ・Twitterの更新などをする必要があります(私の場合は,講座専用ブログに,過去問の全肢についてテキストの根拠ページや解説を記載する時間もあります)。
さらに講座を持ったり,実務をしたりすることができるでしょうか。
市販本の執筆をしないなら,もう1つくらい講座を持てるかもしれません。
実務は,無理でしょうね(※)。
※ただ,開業しているが,依頼をあまり受けず,事務所で講義の準備や市販本の執筆をメインにしているという講師もいますので,「実務をしている講師=受講しないほうがいい講師」ではありません。
私は無理なので,基礎講座以外に大きい講座は持ちませんし(講師は基本,講義時間のみ報酬が発生するので,講座を増やしたほうが収入は増えるのですが……),実務もしていません。
「私がいい」と申し上げたいのではなく,外れの講師を引いてほしくないのです。
講座をご検討中の方は,検討中の講師が「何個も講座を持っている講師」「実務をしている講師」であれば,「本当に講座の準備に時間を使えるのか?」まで考えてください。
もちろん,私の数倍要領が良い人はこの世にいますが,司法書士試験の講師で,私より短期間で合格した講師は1人もいません。
私は,4年間,上記の時間を基礎講座のために充てていますが(実際は上記の時間よりもはるかに多いです),まだ,もう1つ講座を持つ余裕も実務をする余裕もありません。

担当講座

リアリスティック一発合格松本基礎講座

 
松本 雅典

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