最高の過去問学習方法

本試験で,「過去問集ではできていたが,事例問題など,形を変えられたので判断を間違えた肢があった」という受験生の方は多いと思いです。
私がよく書籍やガイダンスで申し上げている,「過去問を単に繰り返す方法では対応できない」という点が前面に出てしまう形です。

 

そこで,「私が現在考える最高の過去問学習方法」について説明します。
「解説の内容まで思い出す」とか,どうでもよい話ではありません。

 

なお,「過去問知識だけでは絶対に合格できない」という話もあるのですが,今日はその話は置いておきます。
今日の話は,「過去問知識でさえ,過去問を単に繰り返すだけでは判断を間違えてしまう」というものです。

 

私がお薦めする過去問学習方法は,難しいものではありません。
みなさんは,過去問を解く際に,「ご自身がポイントと思われる箇所(ex.『過失がある』)」に下線を引きますよね?(引いていない方は,これからは引くようにしてください)。

 

そのご自身が下線を引かれた箇所が,講義で講師がテキストに下線を引いた箇所と同じかを確認してください

 

すごく単純ですが,これが「単に過去問の正誤を判断しているのではなく,テキストの内容をきちんと思い出せている(=形を変えて出されても応用が効く)」ことの確認となります。

 

もちろん,一字一句は無理ですが,ほとんど同じであれば,テキストの内容をきちんと思い出せていることになります。
下線の箇所が不足していても,多すぎても,ダメです。
下線の箇所が不足していると,ポイントを拾えていないことになります。
下線の箇所が多すぎると,ポイントがわからず手当たり次第下線を引いていることになります。

 

具体的に,やってみましょう。
以下のテキストおよび過去問の記載は,「他人物売買における売主の担保責任(買主が何をできるか)」(民法561条)の話です。
講義で講師が,テキストに以下のように下線を引きます
※赤が試験に出る箇所,青が理由です。

 

 

 (『Realistic Text 民法Ⅱ』P171より一部抜粋

 

 

そして,講義終了後に過去問を解きますが,その際に以下のように下線を引きながら解きます。
※(2)の肢をご覧ください。

 

 

 

→誤り(悪意でも解除可)

 

 

このように,テキストと同じ箇所に下線を引けていれば,「テキストの内容をきちんと思い出せている」ことになります。
「確実に大丈夫だ(テキストの内容をきちんと思い出せている)」という肢以外は,上記の作業を行ってください。
何十回も過去問を繰り返すよりも,上記の作業を2~3回行うほうが本試験の得点につながります。
「過去問を何十回も回す」とか「記述の問題を1日1問解く」とかいう何も考えない勉強法から脱出し,“考えた”勉強をしてください。

 

 

時期に応じて使い分ける過去問集

過去問集は,以下の3種類に分かれます。

 

1. 分野別過去問集
「意思表示」「代理」など分野ごとに,過去問を1問ごとに(大問単位で)並べたものです。

 

2. 肢別過去問集
上記1.と同じく分野別ではありますが,1問ごと(大問単位)ではなく,肢ごとに並べたものです。

 

3. 年度別過去問集
「平成28年度」「平成27年度」など,年度ごとに区切ったものです。

 

時期に応じて,過去問集を使い分けてください。

 

3月まで:「分野別過去問集」

上記1.の「分野別過去問集」を使用してください。

 
たとえば,以下の過去問集があります。

 

 

 

 

費用を安く抑えるなら,こちら。

 

 

なお,上記2.の「肢別過去問集」はお薦めしていません。
肢ごとに知識を確認できるというメリットはあるのですが,司法書士試験は組合せ問題がほとんどであり,「組合せ力」を鍛える必要があるので,問題を肢ごとにバラすべきではありません。
もしどうしても肢ごとに知識を確認したくなったら,上記1.の分野別過去問集を使い,「肢ごとに考える」という使い方をすることで代替することもできます。

 

4月~6月(直前期):「年度別過去問集」

上記3.の「年度別過去問集」を使用してください。
この時期は,本試験形式の問題を解く(計5時間で択一70問・記述2問を解く)練習をする必要がありますし,時間配分の練習をする必要もあるからです。

 

たとえば,以下の過去問集があります。

 

 

こちらも費用を安く抑えるならこちら。

 

 

 

 

松本 雅典