記述の学習法を聞かれることが多いので,まとめておきます。
記述の学習は,以下の3Stepで行ってください。
*予備校の講座を受講しているか独学かで,3つのStepは変わりませんが,各Stepの習得の手段が異なります。
STEP1 基本知識インプット
いきなり記述の問題を解こうとしても,解けません。
前提として,基本知識をインプットする必要があります。
基本知識とは?
「基本知識」とは,以下の知識です。
【不動産登記(記述)】
・民法
・不動産登記法
【商業登記(記述)】
・会社法
・商業登記法
上記いずれも,細かい知識は不要です。
「細かい知識」とは,テキストによっては載っていない知識です。
どのテキストでも載っている知識が,基本知識です。
基本知識は,予備校の講座を受講している方だと,「Aランク・Bランク」とされた知識です(Cランクの知識は記述には不要です)。
なお,この段階で,テキストの申請例を「90%以上」記憶してください。
Step1の習得方法
■予備校の講座を受講
→基本講義とテキストの復習
「基本講義」とは,民法・不動産登記法・会社法・商業登記法の講義のことです。
■独学
→テキスト
STEP2 解法を習得する
本格的に記述の問題を解く前,または,記述の問題を解き始めたときに,記述の解法を習得するべきです。
解法とは?
「解法」とは,以下のような記述の問題の解き方です。
・どのような順序で問題文を検討するか
ex. 私の解法だと,問題文の冒頭の記載は最初は無視して,「登記記録→別紙の3(2)点→……」という順序でみていきます。
・権利関係や会社の登記事項をどのように整理するか
答案構成用紙を使うか使わないか,使うとすればどのように使うか,使わないとすればどのように整理するかです。
・依頼・問・注意事項の処理方法
これまで示されたことがある依頼・問・注意事項については,「この記載があったら,答案用紙に◯◯とメモする」など処理方法が決まっています。
機械的な処理方法を身につけてスピードアップをはかります。
Step2の習得方法
■予備校の講座を受講
→記述の講座・解法本
「解法本」ですが,予備校の記述の講座では,解法を説明した解法本(書籍orレジュメ)が配付されます。
ただ,配付されない講座もあるので,すでに解法を身につけている方でなければ,事前に調べて配付される講座を選んでください。
■独学
→解法本
独学の場合,以下のような市販の解法本を使用してください。
本書については,以下の記事をご覧ください。
本書については,以下の記事をご覧ください。
STEP3 問題演習
基本知識をインプットして,解法を習得したら,あとはひたすら問題演習となります。
問題演習の量
私は,基本知識をインプットして,解法を習得したら,記述の問題は新作問題を多く解けるに越したことはないという考えです。
本試験では新作問題を解かないといけませんので,新しい問題に対応する力をつける必要があるからです。
ただ,テキストを回したり択一過去問を解いたりする時間も確保する必要がありますので,「できる限り」で結構です。
Step3の学習法
■予備校の講座を受講
→記述の講座・答練・模試
予備校の講座を受講されている方は,記述の講座でかなりの問題数を解くことになります。
それに答練・模試を加えると相当な問題数になります。
それで手一杯になる方も多いので,その場合はそれでOKです。
余裕がある方は,追加で記述の過去問集や問題集の問題を解いてください。
■独学
→問題集・答練・模試
独学の方は,記述の講座の問題がありませんので,問題集が必要となります。
問題集は,以下の2つのものを以下の順序で解くことをお勧めします。
・最初に取り組む問題集
問題文が短く,難易度も易しめのものが多いので,最初に取り組むには良い問題集です。
・次に取り組む問題集
難易度の高い問題も含まれています。
問題によっては本試験のレベルを超えます。
動画
記述の学習法については,動画でも説明しています。
松本 雅典