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記述の採点基準はやはりブラックボックス?

記述

平成26年度司法書士試験を受験され,成績通知を希望した方のところには,すでに成績通知が届いているかと思います。

毎年,「なんでこの点数なの?」という感想をお持ちになる方も多いです。
「思ったより低かった」というだけではなく,「思ったより高かった」ということもよくあります。
そこで,例年,合格者の方および記述が採点された受験生の方に,開示請求答案および成績通知をご提出いただき,小玉先生と私が分析し採点基準を推測しています。
今年度も開示請求答案を募集する予定です。
昨年度は,約100通の開示請求答案および成績通知をご提出いただきました。
分析方法をザッと書くと、まずは,ご提出いただいた答案の丸付けをします(減点されるかどうか微妙な記載については,別の印を付けておきます)。
そして,ご提出いただいた成績通知に記載された点数どおりになる採点基準を考えていきます。
その推測採点基準で約100通の答案を採点した場合に,成績通知に記載された点数どおりにならないといけないので,かなり大変です。
正直申し上げると,私が作成した推測採点基準ですと,数点誤差が出る答案がいくつかあります。
つまり,完璧な採点基準ではないということです。
不動産登記(記述)の枠ズレがどのように採点されるかなどといった大枠は問題ないと思われますが,細かいところの採点基準は間違っている箇所があるのでしょう。
平成26年度司法書士試験についても,完璧な採点基準になるとは決して申し上げられませんが,できる限り近づきたいと思います。
と意気込んでいたんですが,姫野先生のブログを拝見していたら,以下のような記事があり,「今年は近づけるのか?」という不安がよぎりました。
何で14点しかないんだ?
(「姫野司法書士試験研究所」2014年10月05日の記事)
上記の記事の以下の部分です。
「根抵当権,抵当権及び所有権のすべてについて申請すべき登記と順序が完璧,答案用紙への記載ミスがあまりないといえる合格者の点数が14点」
私も衝撃的でした。
私の受講生の合格者の方からのご報告ですと,不動産登記(記述)は,大体予想どおりか,「思っていたより少し高いかな」くらいです(まだ記述の成績のご報告を受けていない合格者の方もいますが)。
もしこのとおりで14点だとしたら,この方の答案にも当てはまる採点基準を考えられるか…。
姫野先生は「検証してみたいと思います」とおっしゃっていますが,なんと検証するのは「松本」だそうなので(笑)
いや,毎年,姫野先生のおかげでご提出いただける方も多数いますので,もちろん私が分析します。
分析結果は,例年どおり姫野先生にもお送りします。
点数が予想以上に低くなることについて、心当たりがないことはないです。
開示請求答案を拝見してみないとわかりませんが。
ちなみに,商業登記(記述)の点数が思ったよりも低かったという方も多いと思います。
不動産登記(記述)の枠ズレの採点方法を除くと,商業登記(記述)のほうが,予備校の採点とズレることが多いのが一因だと私は考えています。
1つだけ例を挙げると,役員等の「就任承諾書」。
「就任承諾書 3通」という概括的な記載はダメだというのが,私の平成25年度の分析です。
「取締役の就任承諾書 3通」などと書いて下さい。
この点は,「学説対策講座」や「不動産登記(記述)の枠ズレの採点方法をご説明したガイダンス」(いずれも本試験に間に合うように直前期に実施したもの)でお伝えしていました。
松本 雅典




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