債権法改正・相続法改正完全対応版『リアリスティック民法』は昨年の12月に出していましたが,債権法改正・相続法改正対応版の不動産登記法のテキストもやっとできて,今さっき届きました。
債権法改正・相続法改正対応版はしがき
本書を世に出してからこの2年間の間に,「ずっと理解できなかった不動産登記法がやっと理解できた」「不動産登記法には,こんなに理由や考え方があったんですね」など多くのお声を頂きました。不動産登記法は,司法書士試験において第一の大きな山です。その山を超えやすくするために,「不動産登記法のテキストの新しい形を受験界に打ち立てる」という目標は,幾ばくかは実現できたのではないかと安堵いたしました。
また,本書をお使いいただいた方から多数の合格報告を頂きました。本書は私が担当しているリアリスティック一発合格松本基礎講座の指定テキストにもしていますが,本書を指定テキストにしてからも堅調に合格者が出ています。
書籍の執筆は,正直筆が進まない日もありますが,上記のようなお声や頂く合格報告が筆を進める何よりの原動力になります。
この度,平成29年の民法の債権法改正および平成30年の民法の相続法改正を受け,『リアリスティック不動産登記法Ⅰ・Ⅱ』の改訂を行いました。これらは民法の改正ですが,不動産登記法は民法を前提としており,不動産登記法も内容が変わる箇所があります。今回の改訂は,民法の改正を受けての変更をメインに行いました。改正による変更点も,山を超えやすくなるようなテキストとなったと思います。
本書が今後も多数の方の合格の助けになることを祈念しております。
令和元年6月
辰已法律研究所 専任講師
松本 雅典
書店には7月17日(水)頃に並ぶそうですが,辰已法律研究所さんの各本校ではすでに販売しているそうです。
Amazonさんでは,予約ページができています。
※本書の抜粋はこちらからお読みいただけます(抜粋であるため,ページ間でハナシがつながっていない点はご了承ください)。不動産登記法の見本は,P1~12です。
改訂に充てた時間は民法よりは短かったのですが,体感値としては同じくらい大変でした。
民法については書籍が多いのですが,不動産登記についての書籍はほとんどない中での改訂だったからです。
■債権法改正・相続法改正の反映
(債権法改正)
・買戻特約の登記の登記事項(新不登法96条)
・併存的債務引受を原因とする抵当権の債務者の変更の登記
・免責的債務引受を原因とする抵当権の債務者の変更の登記
・債務免除を原因とする抵当権の債務者の変更の登記
・更改を原因とする抵当権の債務者の変更の登記
・電子記録債権 など
(相続法改正)
・登記できる権利に配偶者居住権が追加
・遺言執行者の地位
・特定財産承継遺言(「特定の相続財産を」「特定の相続人に」「相続させる」旨の遺言)
・遺留分減殺を原因とする所有権の移転の登記
・配偶者居住権の登記(利用権の登記) など
■最新先例・登記研究の追加
■形式の是正
たとえば,受講生の方から「申請例がページをまたがっていることがあり使いにくい」というお声が多かったので,ページをまたがる申請例はなくしました。
その他,表の仲のフォントを本文と変えるなど,いくつかの形式の修正を行っています。
※「『リアリスティック会社法・商業登記法』はいつ出るんですか?」とのお問い合わせが多いのですが,2019年9月中旬発売となります。原稿は,3月にはできていたんですが,まだチェックを続けています。
『リアリスティック会社法・商業登記法Ⅰ・Ⅱ』の原稿、書き上がりました。
長かった……。「では発売か?」ですが、これからバカみたいに校閲をします。
辰已さんは、ここにお金をかけるので。*Ⅱのうち、持分会社の編は丸々ご覧になれます→https://t.co/H7yvWOF5Jm(PDF)
— 松本 雅典(司法書士試験講師) (@matumoto_masa) 2019年3月12日
※『リアリスティック会社法・商業登記法』の抜粋はこちらからお読みいただけます(抜粋であるため,ページ間でハナシがつながっていない点はご了承ください)。会社法・商業登記法の見本は,P14~30です。
2020年度向け基礎講座では,主要4科目は以下の市販テキストを使います。
・民法 → すでに発売されている債権法改正・相続法改正完全対応版『リアリスティック民法』
・不動産登記法 → 今月発売の債権法改正・相続法改正対応版『リアリスティック不動産登記法』
・会社法・商業登記法 → 9月発売の『リアリスティック会社法・商業登記法』
松本 雅典