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最も得意な分野のみを学習して下さい(2)

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昨日の最も得意な分野のみを学習して下さい(1)の続きの記事です。
昨日の記事で「お盆休みは最も得意な分野のみ(テキスト)を徹底的に繰り返して下さい」と申し上げました。
まとまった休みが取れるということで,「よし,苦手科目を集中的に学習しよう」と思っていらっしゃるかもしれません。
それは,冬以降の学習であれば間違ってはいません。
しかし,本試験まで約11か月あるこの時期には,5日間程度,最も得意な分野のみの学習を徹底的にするべきです。
今日の記事では,この方法を採るべき理由を記載します。
前回の記事でヒントとして,「山口真由先生」と「松本」と「クラスで運動神経がよかった友人」の共通項を挙げました。
共通項は運動神経がよい・・・ではありません。
私は,運動神経はよくはないと思います。
山口先生も,よくなかったと著書に書かれています。
そうではなく,共通項は「方法記憶」を早い段階で身につけたことです。
記憶の種類には,たとえば,以下のものがあります。
知識記憶
「不動産に関する物権の得喪及び変更は,・・・登記をしなければ,第三者に対抗することができない」(民法177条)など,単なる知識を記憶することです。みなさんが受験勉強で学習する知識はほとんどこれです。次の「経験記憶」に含まれる知識は,ほとんどないでしょう。
経験記憶
「男同士(女同士)で花火を見に行ったら,周りがカップルばかりで,花火と一緒に爆発してしまいたくなった」などという記憶は,この経験記憶になります。これは,知識記憶と違い,簡単に思い出すことができます。実際に法律を使ったことがある方は(ex.自身の相続問題),その部分については受験勉強に関する知識でも経験記憶となります。
方法記憶
方法記憶とは,「学習の仕方」などのことです。「How to」と言われることもあります。これは,知識記憶とは違い,意識的に記憶するものではなく,学習などをしているときに自然と身につくものです。つまり,潜在意識で記憶することになります。
以上を基に,講師がどのような考えで講義などをしているかをご説明します。
司法書士試験に合格するためには,当然「知識」が必要となります。
よって,「知識記憶」が必要となります。
しかし,知識記憶だけで記憶することは困難ですので(知識記憶が最も思い出しにくいと言われています),できる限り「経験記憶」の箇所を増やすため,講義では理由付けや具体例を用いてご説明します。
ですが,やはりこれにも限界があるため「方法記憶」を早めに身につけていただきたいとの考えの基,ガイダンス,ブログ,書籍などで「勉強法」,つまり,「方法記憶」の「方法」をお伝えします。

 
なぜなら,何かを攻略するうえでは,「方法記憶」を早い段階で身につけた人が圧倒的に有利であるからです。
1つで身につければ,他のこともその方法記憶を使って,攻略できます。
山口先生の方法論は著書によると「1つのテキストを下線などを引かず,7回読む」というもので,私の方法論とは異なりますが,早い段階でこの方法を確立されています。
私の場合は,方法論は不動産登記法でほとんど確立しました。
「クラスで運動神経がよかった友人」も,同様です。
みなさんの周りにもいたであろうその友人は,サッカーか野球が上手くなかったでしょうか。
サッカーや野球が上手いため,体育で他の競技をしても,他の生徒よりも早く上達します。
「単に運動神経がよいから」ということで片付けてしまいがちですが,これもサッカーや野球で「方法記憶」を早い段階で身につけているからなのです。
よって,私は「最も得意な分野のみ(テキスト)を徹底的に繰り返すこと」をお薦めしているのです。
ストレスなく進められる得意分野で方法記憶(勉強法)を身につければ,他の分野も同様の方法論で攻略することができます。
秋以降の勉強がグッと楽になります。
実は,司法書士試験の講師は,このように「知識記憶」「経験記憶」「方法記憶」の立ち位置まで考え,講義などをしているのです(意外と深いですよね?)
(余談)
小さいお子さんがいらっしゃる方は,小学校低学年までに,勉強であれば「算数」(これが1番です),運動であれば「何か1つ」(できれば球技)だけを伸ばすような環境を整えてあげて下さい。
1つの方法記憶が身につけば,後は大丈夫です。
 
 


松本 雅典




本試験詳細分析会
レジュメはこちら(PDF)からご覧いただけます。プリントアウトし,ガイダンスをご覧下さい。

中上級者もリアリスティック式で
レジュメはこちら(PDF)からご覧いただけます。プリントアウトし,ガイダンスをご覧下さい。平成26年度司法書士試験の不動産登記(記述)の枠ズレの採点方法(松本の推測)も示しています。

 


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