模試の反省方法(精神面編)

答練・模試

以下の模試の反省方法の「技術編」に続き,精神面編です。

 

目次

模試の反省方法(技術編)
ほとんどの方が,すでに模試を1回は受けたと思います。そこで,これまで個別相談(面談,電話,メール,講座専用ブログなど)で申し上げてきた模試の反省方法(本試験への活かし方)のいくつかを書いておきます。*この記事では,精神面でのハナシではなく,技術的なハナシに絞って書きます。未出の知識を拾う必要があるか?→不要です。模試で出題される未出の知識がなければ合格できない講座やテキストは,欠陥商品です。そもそも講座やテキストを作る時点で模試で出題する知識は決まっていないわけですから(予備校によっては論点は決

 

 

そんなにすごい精神力が要求されるわけではない

普通の講師は,以下のようなアドバイスをします。

 

・「模試の結果を気にするな」

感情や印象は外的要因で起きるので,「こう感じろ」と言われて,すぐに「そう感じる」のは無理です。

たとえば,「松本の顔を見てイケメンだと思え!」と言われても,不可能ですよね。

模試の結果も同じで,目の前に点数があるんですから,感情は動きます。

後でも記載しますが,メンタル対策は,まず「落ち込む(正確には落ち込まされる)」といったことを認めることから始まります。

 

・「自分との闘いに勝て」

そんなことができるなら,「自分との闘いに勝つ方法」という講演会をするだけで生きていけます。

他人との闘いだから,勝てるんです。

 

・「諦めるな。最後まで諦めるな。」

小さく諦めていかないと,普通の人は精神が持ちません。

「諦めない=素晴らしい」という美徳は,この国の悪しき言い伝えです。

私は,日々の勉強も,本試験の問題も,小さく諦めまくったから合格できました。

模試の反省方法(技術編)にも書いたとおり,「どれだけ諦められるか」,これなんです。

 

「模試の結果を気にするな」「自分との闘いに勝て」「諦めるな。最後まで諦めるな。」,これが全部できるのは,「悟りの境地」です。

この間読んだ仏教の本(私は無宗教ですが勉強のために読みました)に,「仏陀は~の境地に達していた」という説明がありましたが,普通の講師が求めているレベルは,それに近いものを感じます。

仏教が目指している悟りの境地は,主に「模試の結果を気にするな」(=何事にも動じるな)の部分だと思いますが。

 

司法書士試験に合格するのに,そんなに強いメンタルは要りません。

「講師の言うように考えられない」なんて思う必要はありません。

あれは,悟りの境地です。

少なくとも,私には無理です。

 

以下のツイートの件もそうですが,普通の講師が求めているレベルは,私なんかでは到底たどり着けない境地なんです。

 


 

ではどうするか?

大枠は,以下の3Stepです。

 

 

Step1 気持ちが落ちている状況を認め,理解する

無理に「模試の結果を気にしない」と思おうとしないでください。

 

「私は,模試の結果が悪くて落ち込んでいる」「『これまでやってきたことは何だったんだ……』と思っている」と認めてください。

状況をよく理解してください。

 

 

Step2 原因・現在の状況を書き出す・声に出す

その状況を,書き出したり(スマホに打ち込むのでもOKです),声に出したりしてください。

 

 

Step3 対策を考える

この「対策」とは,精神面の対策です。

 

Step1やStep2は,メンタル系の本で大体共通して書かれていることです。

しかし,このStep3は,本によって違います。

どれがみなさんに有効かわからないので,いくつか書いておきますね。

使えそうなものを採り入れてください。

 

■「過去」を思い出すタイプ

・過去の成功体験(ex. 中学受験や大学受験の成功体験)を思い出し,「今度もうまくいく」と考える

過去の成功体験がある人は,これで。

 

■「未来」に希望を見出すタイプ

・合格後の「社会的地位」でも「金」でも「社会貢献」でも「幸せな結婚」でも何でも構わないので,それをモチベーションにする

 

■「いま」に集中タイプ

・「いま」だけに集中する(普段の学習であれば目の前のページ,本試験であれば目の前の肢だけに集中する)

「集中」とは,目の前のことだけを考えるから「集中」なんです。

これができるのが理想と書いている本や著名人は多いですね。

ただ,完璧にこれができれば,それも「悟りの境地」なので,「今のことだけ考えられない……」と考える必要はありません。

 

■身体を動かす

・ランニングをする(身体に影響しない程度で少し疲れるまで走る)

・筋トレをする

・カラオケなどで声を出す

 

■考え方を変える

・実際に何点取れるか,合格できるかは,完全に自分がコントロールできることではないと考える

私たちにできることは,点数が上がるよう,最後まで準備を積み重ねることだけです。

これが「私たち側」でできることです。

それで何点とれるかは,「向こう側」が決めることです。

自分の「中」にあることと「外」にあることを分けて,「中」にあることだけに集中しましょう。

ただ,これも完璧にできれば,やはり「悟りの境地」なので,できる範囲で。

 

 

最後に完全な精神論を。

 


 

 

松本 雅典

関連記事