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これが不動産登記(記述)の解法の概要です

記述
先日,小玉先生と一緒に行った不動産登記(記述)の解法を説明したガイダンス動画がアップされています。

・1時間以内に不動産登記(記述)を解く解法とは?(小玉式・松本式)―平成28年度の本試験問題を題材に
※レジュメは,以下からご覧いただけます。
解法レジュメ(PDF)
平成28年度/不動産登記(記述)(PDF)

まず,「私の解法で大丈夫」です。

今のところ,今年度の記述一桁合格の方10名(8位の方が3名いるので10名となります)のうち,2名の方は,昨年度の私の基礎講座の受講生の方であることが判明しています。

現代の本試験で,時間内に合格答案を書ける解法なのかの議論は,「がっつり答案構成をしない」といったレベルの低いものではありません(がっつり答案構成をしないのは当たり前です)。
現代の解法の議論は,そういった段階ではありません。

そのレベルは当然としたうえで,「時間内に書ききれるのか?」が問題となります。
がっつり答案構成をしていなくても,時間内に書き切るのが難しい受験生の方が多いのが実情です。

そこで私は,たとえば,「1~2分間で権利変動のだいたい6~7割を把握する(*)」(平成21年度などは1~2分間ですべての権利変動がわかります)という解き方を,記述の問題に入って5分以内に行います。
*問題によって把握できる割合は変動します。
 
「そんなことできるの?」と思うかもしれません。
上記のガイダンス動画の最後(56:00~くらい)で説明しているのですが,これは民法の最初の講義で説明を受ける以下の「財産法が規定する取引社会」を基にした解き方です。

( 『司法書士試験 リアリスティック民法Ⅰ[総則]』P4より一部抜粋)


『司法書士試験 リアリスティック民法Ⅰ[総則]』も,もちろん,この説明から入っています。
ちょうど抜粋版で公開しているページです(以下のPDFのP4~5)。

『司法書士試験 リアリスティック民法Ⅰ[総則]』抜粋(P2~5,104~109)

図や説明の仕方は多少違うかもしれませんが,民法の講義は,この説明から入るのが通常です。
たとえば,司法試験の入門講座のナンバーワン講師である伊藤塾さんの呉先生も,この説明から入ります。
この説明(財産法が規定する取引社会)をしない講座やテキストは,「受験生の方を暗記に走らせている」といわれても仕方ないと思います。
そういった意味でも,司法書士試験の市販テキストでは『司法書士試験 リアリスティック民法』が唯一,暗記に走らないで済むテキストだと自負しています。

   

財産法が規定する取引社会を基に考えていくのが基本であり,非常に重要です。
・総則では,たとえば,「人」「物」が出てきますが,これらは上記の図の「人」「物」のハナシなんです。
・物権は,「人」から「物」に出ている矢印です。
・債権は,「人」から「人」に出ている矢印です。
・不動産登記法は,「物」が不動産であるハナシであり,主に「人」から「物(不動産)」に出ている矢印がどうなったかのハナシです(賃借権は「人」から「人」に出ている矢印がどうなったかのハナシですが)。
この世界がわかっていれば,不動産登記(記述)で,1~2分間でだいたい権利変動の6~7割を把握することができます。
また,平成26年度の不動産登記(記述)では,名変登記(住所変更登記)が不要であることが論点となりましたが,この世界がわかっていれば,知識がなくても導き出せます。
 

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松本 雅典

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