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半年以上の空白期間を経て2回目で合格(平成26年度司法書士試験合格体験記)

合格体験記
引き続き,平成26年度司法書士試験の合格者の方(平成26年度向けリアリスティック一発合格松本基礎講座をご受講された方)で合格体験記を書いてくださった方のうち,ブログに掲載することを許可していただいた方の合格体験記を掲載します。
これまで掲載した体験記は,以下のページでご覧いただけます。 
兼業(直前期[4月~6月〕は専業)で一発合格(平成26年度司法書士試験合格体験記)
2回目で上位合格(平成26年度司法書士試験合格体験記)
【伊藤 真衣子 様】

兼業
受験回数2回
(受講歴)
 平成25年度向けリアリスティック一発合格松本基礎講座
 平成26年度向けリアリスティック一発合格松本基礎講座・追っかけチャレンジコース
私が司法書士試験を受験することに決めたのは、大学院に在学中のことでした。大学は法学部を卒業し、憲法と民法に関しては学習経験がありましたが、大学院では法律とは無関係の研究をしていました。このまま大学院での研究を進めていくべきか迷いが出ていた時に、たまたま司法書士試験のことを調べ、松本先生の体験講義の動画を見る機会があり、「この試験なら合格できるかもしれない」と、松本先生がよくおっしゃる「根拠のない自信」のようなものがなぜか沸いてきて、学習を始めることにしました。
浅はかな理由のように思われる方も中にはいらっしゃるかもしれません。ただ、結果的に司法書士試験の勉強を始め、一度不合格を経験し、全く学習をしない期間を経て、なんとか本試験5ヶ月前に学習を再開して兼業ながら合格できたという経験は、本当に貴重な経験であり、私の人生において大きな転換点になりました。

松本基礎講座で学習した最初の1年間

体験講義を見て松本基礎講座を受講することを即決した後、松本先生のおっしゃるルールに従って学習を進めていきました。これは、それまで受験勉強とは異質のアカデミックな世界にいた私にとって、非常に新鮮なことでした。学部生の頃に、法律を学習した経験はありましたが、当時はなんだか捉えどころがなくよく分からないまま大学の授業を受けていました。当時抱いていた疑問が松本先生の授業を聞いているうちにクリアになっていくという感覚が本当に面白く、真剣に受験勉強に励んでいた1年ではありましたが、「合格する」という意識よりも、学習を楽しんでいたという側面が強い1年間でした。

半年以上の空白期間

1年目に午前択一30問、午後26問で午後が基準点を超えず、不合格となった後、周囲から「惜しかったのだから来年に向かって学習を再開してみたら?」という声をたくさんいただいていた中で、どうしてもそういう気持ちになれなかったのは、上述したように、この試験を受験する動機が軽薄なものだったということもあるかもしれませんが、何よりも本試験当日に分からない問題に対してかなり動揺してしまった自分に対して嫌気がさしてしまっていたということもありました。
本試験が終わった後は中上級講座などのお知らせが予備校から届くのも見ないふりをして、学生時代から携わっていた学習支援の仕事を始めていました。つまり、今から一年前は、再度受験するという気持ちは全くありませんでした。この期間は仕事をし、趣味のドイツ語の試験勉強をしてオーストリア政府公認ドイツ語検定のB2に合格し、さらに競売不動産取扱主任者を取得しました。今考えれば好き勝手やっていたように思えますが、合格後の今振り返ってみると、この空白期間がとても良いリフレッシュの期間になったように思います。

学習を再開した冬

この期間を経て、1月に学習を再開することに決めましたが、引越しをしたりしていて実際に学習を再開することができたのは2月の半ばでした。学習方法は1年前と基本的には変えてはいませんでしたが、本試験までの時間が少なく、仕事もしていたということで、「時間がない」ということは強く意識しました。つまり、完璧に理解できなくてもとにかく進めること、過去問を間違えても間違えた原因が分かればいちいち(感情的に)反応しないこと(反応しているとストレスになります)、「これだけの量をやりたい」ではなく「おそらくこれくらいしかできないだろう→だからどうしたら効率よく本試験で点数が取れるようになるのか?」ということを常に考えていました。そしてこの(ある意味無茶な)受験期間を上手く乗り切れた最大の理由は、「猛烈に努力はするが、できなかったことに対して自分を責めすぎない」ということにいつも注意していたからだと思います。
 
この試験に限らず、多くの「難関」と言われる試験に合格するか否かは、本番当日にどれだけ良いコンディションで受験することができるかにかかっています。本番当日にできれば、それ以前にできていなくても何の問題もありません。当たり前ですが模試の成績も過去問の成績も関係ありません。私は1年目に過去問を本試験当日と同様の条件で何年分も解いて、全てほぼ満点をとっていましたが、不合格になりました。つまり、本番でできなければ仕方がないですし、逆に本番でできればそれで十分なのです。

良いペースで学習をひっぱってくれた松本先生の講座 

松本先生の講座の優れている点は、何よりも学習方法に「一貫性」があることです。司法書士試験だけでなく、どんな試験でも最終的には科目に関係なくバランス良く点数を取れることが重要になってきます。しばしば、「この科目は得意で、この科目は苦手だ」とおっしゃる方がいますが、松本先生の講座で勉強をしていて、得意科目・苦手科目が生じることはありませんでした。それは松本先生が全ての科目を一貫した視点で説明してくださるからだと思います。クリアな解説で無駄なく学習できることで、短期的に必要な知識を身につけることができましたし、知らない知識が出ても推測して解くことが容易になりました。
 
なかなか成果が出ないと学習は続きにくいものですが、松本先生のおっしゃるプロセスに則って予習・復習を繰り返すことで過去問はすんなり解けるようになります。
そのため、松本先生の学習方法はモチベーションをキープするためにも非常に有効でした。
私は試験直前まで仕事をしていましたし、試験の半年前には他の検定試験の勉強をしていましたが、なんとかして自分で学習時間を確保し、先生が必要だとおっしゃることは必ずやるというノルマ達成の発想だけは守って学習することで、合格することができました。長時間かけてダラダラ勉強をするのではなくメリハリをつけて学習をしたい方、兼業で学習時間の確保が難しい方には特におすすめの講座です。

直前1ヶ月~本試験当日 

6月に入ると、テキスト類を職場に持ち込ませてもらって空き時間に勉強をしていました。周りの目は全く気にせず、テキストをまわし、時間を計って記述の過去問を解いていました。移動時間はマスクをして電車の中でシャドウィングをし、申請書を口ずさみながら道を歩いていました。集中力がなくなるとテキストを持ちながら部屋中を歩き回って一人で講義をしていました。
この期間、とにかく本試験当日に会場に行ければ良い!と自分に言い聞かせていました。そのくらいこの時期にはプレッシャーがかかり、心が折れてしまう方も多いのではないかと思います。模試などでも体力を消耗しますし、一番苦しい時期です。ただ、せっかくやるからには、本試験当日に楽しみたいと思っていました。実際、当日は問題を解いていても、直感的に選択肢を絞ることができる状態になり、試験問題自体を冷静に観察しながら、楽しんで問題を解くことができました。

合格後の今

以上が私の司法書士試験合格体験記です。他の合格者の方の合格体験記とは大分違う印象を受けられたかと思います。強い動機があって受験したわけでもなければ、フラフラしていた時期もありました。ただ、それは努力しなかったということを意味してはいません。この試験に向けて勉強をはじめると、嫌でも自分の弱点・欠点と向き合うことになります。それを自分なりの方法で克服していけば良いし、そうするための努力をすることが、合格するために必要な本当の「努力」だと思います。
合格後、私の周りの状況は大きくは変わっていません。仕事は変わらず続けています。ただ、大きな変化は、多くの人が簡単には得ることのできない自信がついたことです。松本先生は「この試験がその人にとって生きていくために必要かどうか」ということをよくおっしゃいます。私にとっては、必要でした。「生きていくために」という点は、人によって意味が違います。受験を考えていらっしゃる方は、ぜひこの点をよく考えてみてください。
皆様の合格を心よりお祈りいたします。
以上


松本 雅典

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