そんなに実力があると思っているんですか？

今日の記事は，一部失礼な言い回しが入りますので（題名から失礼ですが），ご了承下さい。
午前が終了したら，「午前択一の結果は気にせず，午後に臨め」と，どの講師も言います。
そのとおりなのですが，単に「気にするな」と言われるだけですと逆に気になるのが人間であるため，「気にするな」とだけ言っても， 講師としては失格です。
むしろ，「言われると逆に気になる」という効果がありますので，その講師の言葉は有害でさえあります。
そこで，理論面と精神面から，みなさんが午前択一を気にする意味がないことをご説明し，納得して頂くのが今日の記事の趣旨です。
1. 理論面
午前択一の結果について気になるのは，「基準点を割っていないか」ということです。
しかし，みなさんに，ご自身が基準点を割っているかがわかる実力がありますか？（ある人もいます。全受験生の方のうち200人程度ですが）
司法書士試験に限りませんが，試験において，「自分がどれだけの点数が獲れているかわかる」のは，9割以上点数を獲る実力がある方です。
小学校の頃のテストを思い出して下さい。
たとえば，算数が得意でいつも90点以上獲っていたような方は，テストが返ってくる前に，どれくらいの点数か予想できたはずです。
しかし， そこまでの実力がない方は，テストが返ってきた時に，予想よりも高かったり低かったりしたはずです。
司法書士試験において，9割の点数は31.5問ですので，常時32問以上獲れるような実力がある方以外は，ご自身がどれくらいの点数か予想できません。
そして，午前で32問以上獲った方は，平成24年度は「354人」，平成23年度は「133人」です。
約200人とすると，みなさんがこの200人に入っていない限り，昼休みに考えたご自身の出来は的外れである可能性が高いということになります。
ちなみに，私は，本試験の午後択一を解いている最中，「午後択一はまず30問以上獲れている，ヨシ！でも，午前択一は基準点割っていないかな…」と考えていました。

しかし，結果は午前択一30問・午後択一29問でした。
9割獲れる実力がなかったから，わかっていなかったんです。
このようなことから，みなさんが午前択一で9割以上獲れる実力があるならば「心配する必要はない」ということになり，9割以上獲れる実力がないならば（合格者の大多数がこちらに入ります）「考えてもわからないから無駄」ということになります。
ここから今日の記事の題名がきています。
受験生の方や講師全体を俯瞰して見る私の立場からすると，ほとんどの方が午前択一の点数を知るほどの実力がないにもかかわらず（十分合格はできますのでご安心下さい），無駄に気にされているように見えます。
2. 精神面
大げさに言えば，人生をかけた試験では，「それまでの人生」が出ます。
そこで，人生において非常に大切なことを1つ。
考えても変えることのできない過去を気にしていては生きていけない
（未来を考えすぎても不安になって生きていけないのですが）変えることのできない過去を気にしないということは，現代社会を生き抜くには（生存するという意味ではなく）不可欠です。

「それができたら苦労しない」と思われるかもしれませんが，13：00～16：00の3時間くらい「変えることのできない過去」を気にしないで下さい。
2の精神面は納得できなかった方もいるでしょうから，1の理論面から納得して頂ければと思います。
（今日のリアリスティックなつぶやき）
音楽が頭を流れて気になるという傾向がない方は，本試験当日会場に行くまでの間に，気持ちを高めるために音楽を聴くことは有益です。
音楽を聴く方は，どの曲にするか迷っている方もいると思います。
ただし，自宅から最寄り駅までは，「Ｂｅｇｉｎｎｅｒ」で決まりでしょうから問題ないと思います。

問題は，会場の最寄り駅から会場までですね。
やはり「パレオはエメラルド」にする方が多いのでしょうか。

ただ，「僕にできること」も捨てがたいですね。

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