今回の記事から数回に分けて,平成26年度司法書士試験の合格者の方(平成26年度向けリアリスティック一発合格松本基礎講座をご受講された方)で合格体験記を書いてくださった方のうち,ブログに掲載することを許可していただいた方の合格体験記を掲載していきます。
普段の私の記事はハイスピードでスクロールされる方も(笑),合格者の方の体験記はじっくりとお読みください。
私の講座をご受講の中の方およびご受講されたことがある方はもちろんですが,いずれも短期合格者の方の体験記ですので,そうでない方にもお役に立つ内容は多いかと思います。
なお,私が読んで「ここが感銘した」という部分はあるのですが,私の感想は記載いたしません。
それは,お読みになったみなさんがご自身で感じ取ってください。
【葛貫 仁 様】

兼業(直前期[4月~6月〕は専業)
一発合格
(受講歴)
 平成26年度向けリアリスティック一発合格松本基礎講座

受験開始

「司法書士」、学生時代からその存在は知っていましたがその合格率の低さや広範な試験範囲から漠然と「中途半端な状態で学習を開始しても合格レベルに達する事は無いだろう。」と学習開始は敬遠しておりました。
しかし大学卒業後実社会での日々の中で法律知識の重要さを知ると共に商法・会社法については全資格試験中最高レベルの知識が求められビジネスの現場とも親和性の高いこの資格に非常に大きな魅力を感じ、平成26年度試験の受験を決意しました。
とは言え学生時代のように勉強に集中出来る環境を作り出し、法律初学者かつ兼業の受験生が一年間で合格レベルまでに到達するには一定程度の工夫が必要でした。
以下具体的な施策と学習方法について記載して行きます。

学習環境

平日で6時間、休日では10時間くらいの勉強時間は確保していました。ただし後述するように勉強時間ではなく勉強量にノルマ設定していたため時計を気にしながら学習する感覚はありませんでした。
そして学習開始当初かなり意識的に行ったのは勉強時間確保のために「やらない事を決める作業」です。
受験勉強においては「何をするか」も重要ですが、この「何をしないか」について徹底的に考え抜いた事も私が1年で合格出来た大きな要因だと思います。
まずテレビ、ゲーム、SNSなどの浪費時間をゼロにし、知人、友人からの単純な遊びの誘いはほぼ全て断りました。これにより勉強に割く事が出来る可処分時間が飛躍的に向上しました。
また食後眠くなったりしないように重い食事や飲酒も極力避け、常に身体のパフォーマンスに気を配る事で時間対効果の改善にも取り組みました。
食事の内容等についてもかなり拘りましたがそれについては細かく書いていると長くなりますので割愛致します。
また食事中もスマホやPC、DVDで講義やガイダンスの動画を見るようにし、移動中は音声学習で条文・申請書の定着を行う事でただ消費してしまう時間もゼロに近付けるように意識しておりました。
このように常に学習に触れている事でオンオフの切替に要する時間も少なくなり、机に向かって集中する迄に時間を要する事もほぼ無かったように思います。

辰巳法律研究所にて松本先生の基礎講座受講開始

司法書士の学習を開始すると決めてすぐに辰巳の門を叩き松本先生の開講前ガイダンスに出席、その後すぐに受講を開始しました。
学習スタイルとしては通学で講義に出席し、その後は講義範囲(テキスト30〜40ページ程度)の3回の復習、指定の過去問、次回講義範囲の予習をノルマに設定し、次回講義までにこなす事を徹底して行いました。
ちなみに復習の際は知識をテキスト上で一問一答のような形でアウトプット(例えば「民法132条不法な条件を付した法律行為は無効とする」まで読んだら「不法な行為をしないことを条件とするものも同様とする」をアウトプット。「買戻特約の登記の添付書面」まで読んだら「登記原因証明と代理権限証明情報」をアウトプット。)しながら読み進める方法で行いました。過去問よりも抽象度の高いテキスト上でアウトプットが出来るようになれば問題形式を問わず知識を引き出し易くなります。
以上をこなしていれば法律初学者の私であっても論点すべてを暗記してはいないものの理解出来ないと言う感覚になった事は殆どなく、毎回新しい知識を得る感覚にやみつきになり講義のある木曜と日曜を心待ちにする日々でした。
そして学習開始後2ヶ月後のお試し受験では午前民法の学習済範囲内の知識で解答可能な11問中10問正解(失点した1問についてもイージーミス)。
この事実が合格への大きな確信となり、教材と学習法にも自信が持てました。
この感覚を得てからは講義テキスト、過去問、六法、講座専用ブログ以外の情報源はシャットアウトし「この講座だけを完璧にする」と言う思考に切り替えました。

勉強量増加の壁

秋から講義が週2コマから3コマになると実質勉強量が1.5倍になり一気に余裕はなくなります、得意になっていた民法についても知識が抜け落ちてゆくのを感じ焦燥感も募る日々に。
しかし冒頭のノルマだけはこなして行こうと考え、焦りの中でも機械的にノルマだけはこなしておりました。
この頃になると勉強が深夜朝方近くに及ぶ事が普通になり冗談は抜きで週に一度程度発熱していたと記憶しています。学習開始以前の腑抜けていた生活のツケを感じました。
しかしその期間を乗り越えれば自身の学習スピードも向上し、講義と同時並行で他科目を復習する余裕も出来はじめます。
記述式も答案構成には最初苦労しましたが申請書に関してはテキスト上のアウトプットと音声学習シャドウィングが抜群の効果を発揮し基本的申請例雛形は苦なく記憶してしまうので、主に必要な登記を正確な順序で申請する事に集中力を注ぐ事で正答率も向上し、苦手意識も解消されました。
商業登記法に関しても言えることですが記述で既出の論点を潰してゆくと択一論点の理解に要する負担が軽くなりますので記述式の醍醐味である知識を使いこなしながら体得して行く感覚を楽しみながら学習するのが大切だと思います。

枠ズレ・時間切れについて

「枠ズレ」、不動産登記法記述式試験に関するこの言葉をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが「必要な登記を抜かすor不要な登記を入れる事によりその後の申請書すべてが採点されなくなる事(例外もあるようですが)」です。ほとんどの場合これだけで合否を左右する致命傷になります。
「時間切れ」は単純に時間が足りなくなり申請書や解答が書けなくなる事、答えを書けない以上点数は入りませんのでこれも同じく致命傷となります。
しかし個人的に一番良くないと感じたのは「枠ズレを恐れる余りに問題検討中に生まれる漠然とした恐怖感、不安感や時間切れを恐れる事による焦燥感に支配される事」だと思います。
これに陥ってしまうと落ち着いてやれば気付ける論点を落としたりします。
ちなみに私は時間切れを特に恐れる節がありましたので実力以上の速度(180分間の午後試験で40〜60分余らせたりしていました。)で解いてしまい論点を見落とすと言うスランプに陥りました。 
本年度本試験でもそれによって問題文を読み飛ばし枠ズレを引き起こすと言う最悪のミスを犯しています。
これを防ぐために日々の択一・記述過去問演習や模試にていつも決まった解法で時間内に解答出来るかを意識的に確認しながらの問題検討を行うのは必須かと思います。

模試

答練は受講せず、模試を3月から6回程受けました。
模試ではとにかく時間内(目安は午前択一1問3分、午後択一1問2分、不動産登記記述式•商業登記記述式各55分)に問題を終わらせる練習、記述式を講義で学んだ手順で回答する練習と割切り、復習は誤った選択肢のみ一応の検討はしましたが問題を何度も解き直したりする事はしませんでした。
得点は6月前半時点でやっと模試の基準点くらい(最終のもので午前26問午後26問)取れるようになったくらいです。
ただ受験生の学習は模試のための学習ではなく本試験のための学習ですので模試の点数や順位については深く考慮する必要はないと考えていました。

直前期

4月〜6月は仕事も休み完全に受験勉強だけの生活をしましたが、長い間平日6時間、休日10時間と言う限られた時間内でその日の学習ノルマを終える習慣が染み付いており正直学習量にさほどの変化はありませんでした。
ただやはり退路を断つ事による集中力向上はあったと思います。
この時期にはテキストを5回転させ平成の過去問を1回転、模試、年度別の過去問を直近5年分こなしました。
直前1週間はテキスト、過去問の不安箇所をとにかく暗記。模試で午後択一不動産登記法の失点が気になったので先生と相談し不動産登記法のみ過去問をもう1回転も追加しました。

2014年度本試験

連日の長時間学習による疲労で本試験の朝も熱が下がらず栄養ドリンクを飲んで受験地早稲田大学へ。
自宅から近いので自転車で会場に行きましたが到着時点で息切れする程に体調は悪かったです。
しかし人間の気概と言うものは凄いもので試験がはじまると体調はスッと良くなり集中出来ました。
午前択一では時間的には余裕があったものの個数問題が多く、確信を持って解答出来ない問が散見しました。しかし「これは基準点が下がるな」と感じただけで特に焦燥感に襲われる事もなく問題検討出来ました。
午後択一では直前期に不動産登記法を高速一回転したのが効いておりスピーディな問題処理に成功し、残り120分を残してお手洗いに行った後に記述式に着手。記述開始後すぐに不動産登記法の問題文の長さや論点の難しさに面食らいましたが、とにかく60分以内に終わらせて商業登記に取り掛かる事に集中し、「不安箇所は商業登記が終わった後に検討し直せば良い」と割り切って答案を書き上げました。
商業登記は基本的かつ得意な論点が多く落ち着いて解答出来たと思います。もし不動産登記を納得いくまで検討してしまっていれば折角得点源になった商業登記の検討時間が不足してしまったと思いますので前半の判断は正しかったと思います。まさに模試の目的を制限時間内解答に置いていた事が活きた瞬間でした。

筆記試験合格発表

試験後の自己採点では不動産登記法記述式にて問題文終盤の基本論点読み飛ばしによる3欄の枠ズレを筆頭に午前択一でもテキストの知識で取れる問題を4問も落としている事が発覚。合格可能性はゼロではないにせよかなり厳しいものになると覚悟していました。
そして基準点突破を経て、10月1日の筆記試験合格発表日。
上述の通り合格の確信があった訳ではありませんでしたが何はともあれ自身の司法書士資格受験の集大成をこの目で確認したいと思い九段下の東京法務局の掲示板へ。
人も疎らな法務局前。心の準備も無しに掲示板の前に立つとすぐに自身の番号が目に飛び込んできました。
突然現実のものとなった一年間の学習成果を前に突き上げるような嬉しさと信じられない気持ちが入り混じった感覚が身体を突き抜けたのを覚えています。

松本基礎講座での一年間について

私は周囲を巻き込んで司法書士と言う実務家を志し、学習を開始するのであれば資格取得も仕事の一貫、言わば一つのプロジェクトだと考えていました。
そして通常のプロジェクトであれば戦略立案に修正•微調整を重ねて初めて日々のルーティンワークに業務を落とし込む事が出来ます。
しかし司法書士試験に関しては方法論•学習ツール•知識の取捨選択作業を松本先生が徹底的な研究をしてくれています。
私はその武器を使って日々ルーティンワークだけを実行するだけで合格レベルに持ってゆく事が出来ました。
仕事と言う観点から考えればこんなに恵まれた環境はあり得ません。
方法論の試行錯誤に陥る事なく純粋に学習だけに専念する。そんな贅沢な環境を提供してくれたこの講座には大変感謝しています。

これから司法書士を志す皆様へ

合格率や巷に溢れる情報に惑わされる事なく、ご自身の手応えや感覚を信じて、たった一年間でいいので本気でやり抜いてみて下さい。
その皆様の小さな勇気の報いる形で未来は思った以上に大きなプレゼントを小脇に抱えて待っていてくれると思います。

終わりに

末尾となりましたが宝物のような時間を一緒に紡いで頂いた松本雅典先生、松本基礎講座受講生の方々、受験を支えてくれた親族、知人に心より御礼を申し上げます。
最後まで読了頂き有難うございました、この体験記が少しでも皆様のお役に立てれば幸いでございます。
以上


松本 雅典

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