前回の苦手分野の対策法(1)という記事の続きです。
重要な話ですので,前回の記事をお先にお読みください。
苦手分野をピックアップして頂けたでしょうか?
付箋を貼るのでも,ページ数をメモ帳に書きだすのでも構いませんので,最低限,章区切り(仮処分や持分会社など)でピックアップしてください。

【第ニ段階】苦手“分野”の対策をいつ行うか決める

講座をご受講されている方であれば「ご受講のペースを守る」,独学の方であれば「テキストを進めるペースを守る」ということは絶対です。
「5月末に講義を聴き終えた」「5月末にテキストを1周まわし終えた」となってしまうと,受かるのはかなり厳しくなるからです。
苦手分野の対策は,できれば上記の「受講のペース」「テキストを進めるペース」と並行して行ってください。
ちょうど冬休みに入りますので,できる方も多くなるでしょう。
兼業受験生の方でそれが厳しいという方や,学習開始時期が遅いため「受講のペースを守る」「テキストを進めるペースを守る」ということが精一杯だという方は,テキストの2周目に,苦手分野に他よりも時間をかけるという方法で対処してください。

【第三段階】まず「九九」を記憶する

苦手分野の学習をする際,大抵の方が「理解できていないから,きちんとテキストを読み込み理解しよう」という意気込みで行います。
しかし,「結局,理解できない」ということが多くありませんか?
実は,「理解しよう」というだけでは,理解できないことが多々あります。
以下のことを考えたことがあるでしょうか?
理解する前に,九九が言えるレベルで記憶すべきことは記憶する

非常に重要です。
講義中,何度も申し上げている話です。
たとえば,どんなにわかりやすい英語のテキストがあったとしても,「『must』ってどういう意味だっけな…」では(最低限の英単語を記憶していなければ),何を書いているかわかりません。

法律学習も,これと同様です。
たとえば,持分会社が苦手な方は多いでしょう。
持分会社は,会社法改正後,午前・午後で2度ずつ問題単位で出なかった年度がありますが,午前・午後で1問ずつ出ることが多いAランクの論点です。
「持分会社が苦手だ」という方は,たとえば,以下の問に一瞬で(数秒でも考えてはいけません),答えられるでしょうか?
※リアリスティック一発合格松本基礎講座をご受講中の方は,『Realistic Tex会社法・商業登記法Ⅱ』P85,88~90をご覧くださ・・・ではなく,ご覧になるまでもなく,一瞬で答えてください。
(問1)持分会社の定款の絶対的記載事項をすべて上げてください。
(答え)

1. 目的
2. 商号
3. 本店の所在地
4. 社員の氏名又は名称及び住所
5. 社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
6. 社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準
(会社法576条1項) 

 
(問2)持分会社において社員はすべて登記されますか?
(答え)

合同会社は業務執行社員しか登記されません。
(問3)すべての持分会社において資本金の額は登記されますか?
(答え)

合同会社以外は登記されません。
 
(問4)合名会社において社員の住所は登記されますか?
(答え)
登記されます。

 
(問5)合同会社において業務執行社員の住所は登記されますか?
(答え)
登記されません。

 

一つでも一瞬で出てこなかった方は,理解の段階ではありません。
九九のレベルができていないので,まずは記憶をしてください。
これは,持分会社の学習をするにあたって,当然の前提知識です。
持分会社の学習においては,定款の絶対的記載事項と登記事項を九九が言えるレベルにしてから話が始まります。
たとえば,社員の加入の登記の添付書面を考えるにあたって,「定款に社員が記載される」ということが前提知識としてなければ,わけがわからなくなります。
なお,上記の九九のレベルも,もちろん,講義では理由を説明します。
たとえば,問3~問5ですが,「債権者が請求していくところが登記される」ということが一つの判断基準となります。
問3 → 合同会社以外は,自宅まで請求にいける無限責任社員がいますので,資本金の額は合同会社のみ登記事項となります(一応,資本金の額が債権者の引当て財産になるというのが建前ですので)
問4 → 合名会社の社員の自宅には債権者がいく可能性がありますから,登記しましょう
問5 → 合同会社の業務執行社員の自宅にはいきません
私の講義ではこのように説明致しますが,九九が言えるレベルにはしていただきます。
持分会社の講義では,「これらが九九が言えるレベルでないと,次の講義を聴いてもわけがわかりませんよ」と申し上げました。
受験生の方の心情につけ込み,「理解,理解・・・」と甘いことばかり言う予備校や講師が多いですが,「九九を言えるようにしてからの理解」です。
「合格したい」という受験生の方は,ゆとりの国の予備校や講師は卒業しませんか?
苦手分野の対策法(3)に続きます。
松本 雅典
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